2015年9月15日 アンテナびんびんnightで作った詩

お題の詩


  秋口


季節が変わったようだった

幸福でもなく
不幸でもなく どっちつかずで
うろうろしていた私は

秋の入口という
曖昧な温度に捕えられ

たちまちメランコリー色に
鮮やかに染め上げられた

そうね…
落ち着いた


即興の詩
  君


口を拭ったら
澱が残った

そう、その言葉
君をえぐって 貫いて
どこかに 飛んでいった

血を分けたといってもいい
他人なのに

僕の頭蓋は
悩ましさで はちきれて
爆発しちまった

頭を失った僕は
色を失った世界を
どこまでも 彷徨う
君に似た フォルムを
ひどく 探して