ベランダの
茶色く枯れた葉っぱに
不似合いな朝顔の花

そうか 嘘っぱちな風に揺れて
騙されて 狂ったんだね

颯爽と秋風に乗る
その赤花は
考え深そうに押し黙っている

人に騙されたと思っちゃいけないよ
それぞれの人が引きずっている
色々な革袋
重さも悲しさも違うのだから

自分の人生を
この手でかきわけて
何とか溺れずに 此処まできた
その感触 荒れた喉に押し込んで

自分の命
この星の命
花の命 


もう明日には萎んでしまうのだから
命に 乾杯しようね