箱を溺愛してるから

箱を溺愛してるから
つぶす
まだ洗っていない素敵なお尻で

それとも情がこぼれて匂い立っている
つま先で

それとも乾いた涙が遺体のように
貼りついているほっぺで

優しさを形にしたら嘘っぱちでしかない
と言いたくてしょうがない唇で

寂しさを覆い隠していたら
ひび割れて透き通ってしまった手のひらで

気に入るコトを休んでいたら
とても硬質に光っている心で

箱を溺愛してるから
つぶす
ぺっちゃんこにして
葬る