小川

小川から「お」をくぎってとりだし

小川から「がわ」をくぎってとりだし

足元にそっとおく

心に小さな蝋燭がともる


光をつかんだと思ったのだが

それは魂だったのだ

握り込むとそれは石のようで


わたしの中の水は

温まらずに冷たいまま

ぞっとする死人感


小川が流れていれば

まだ大丈夫だと思った

光に包まれて 少し眠ろう