老健で

厳しい訓練で必死な時間
諦めきれずに熱中してる

孤独に静かだけど
額の汗 流れ落ちて
彼は 下腹に渾身を燃やして
皺だらけの手でバーを握り締め
1歩1歩 歩む 
1歳の赤子になって

意識朦朧から
生まれ落ちたとき
彼の右半身は物に成り下がった

夢を放り投げ
努力を握りつぶして
人生の首を絞めてきた

今、彼は生きようと
また1歳から始めた

老健
来る日も 去る日も
光る卵 戦い抜く