いたずら悪魔

僕を好きだって
君の舌先のいたずら悪魔が
ちょろりと 長い尻尾の先を見せて
ふざけたのを
僕が見抜けないはずはないだろう

僕の瞳の中ではいつでも
アンチモンの猜疑の火が
チロチロと燃えているんだよ
君のアンチテーゼな目には
うつらないかもしれない

だから君は
自分の言葉に縛り上げられて
そんな風にアクアブルーに染まることはないんだ

ほら
君の目の前にあるストロベリーソーダだって
青ざめて
おまけに
楽しそうに気体の泡をはじき出すのをやめて
メロンジュースに変わろうとしているよ

僕は君が
この少々疲れる遊びに
嫌気がさして
心の色のページを
ペラペラめくるのをやめるまで
イングリット・バーグマンのような
貞淑な恋人を演じるよ

だから君
ご褒美に
体が液体になってしまうような
熱いキスを
く・だ・さ・い
は・や・く